夢からサイコアナリシス

V6についてド新規がつらつら

TTT 2017.1.24 観劇 ※ネタバレ有り

 ※ネタバレがあります。

 ネタバレが苦手な方、これから観に行かれる方は閲覧にご注意下さい。

 

 

 タイトル通り、『TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星』1月24日 14:00~の回を観劇して参りました。

 鬼電の結果当日券に当たりました。ありがてぇありがてぇ……。番号はかなり後ろの方だったとだけ。席は下手側の見切れ席だったので、柱で下手側の奥はほとんど見えませんでした。しかし、この位置だったからこそ見えた(見せてくれた?)ところもあったので……。まぁそれは追々。

 

 ええと、次に自己申告を。

 実はワタクシ、このTTTが人生初のジャニーズ関係の舞台観劇です。自ずと、トニセンこと20th Century の3人を生で拝ませて頂くことも初めてでして……。

 こんなド新規ですので、今までの舞台やコンサート、その他諸々との比較や引用は出来ません。残念なことにアタマも良くないので、だいぶ見当外れなことを言っている可能性も高いです……。

 あくまでも、この回のTTTを観てポッと思った感想になります。その辺りをマルっとご了承頂ければ幸いでございます。

 

 

 

 さてまずはネタバレに触れない程度の感想を。

 

 トニセンの3人、本当にアラフォーなんですかね……?

 

 アラフィフに片足を浸し始めている方もいらっしゃいますが、このTTTは年齢を全く感じさせないほどにパワフルというか、何ていうか3人ともすごく若かった。精神的にも、体力的にも。

 これでもかと、観客を表現力で殴ってくるんですよ。表現力の暴力(語弊)

 生の彼らから発せられるエネルギーの質量がハンパない。そして経験で培った技術も伴うというテクニシャンぶり。若さを発散させるとっ散らかったものではなく、落ち着いた強力なエネルギーなので直に殴られるこの感じ。何を言ってるんだと思われる方、是非ご覧になって下さい。圧倒しかされません。

 特に3人のチャレンジ精神が目に見える形になっています。未だ進化し続ける40代……もう尊敬の念しか……。新しいことにチャレンジするって、歳を取るごとに億劫になるものなんですよね。特に、一度も経験のない物事とか。まだ四半世紀も生きていない私が言えたことじゃないですけど。

 でも、そこにチャレンジするこの3人は超カッコイイ『大人』だと思いました。もうホント、掛け値なしにカッコイイ。ザ・男の生き様って感じ。

 

 カッコイイといえば、3人の立ち姿すらもカッコイイ。

 3人とも40歳を過ぎたとは思えぬほどスタイルが良く(特に坂本井ノ原。モデル、いや二次元体型……)、ほあ~舞台映えする方々だなぁと思っていたのですが、とりわけ長野くん。

 なんだあれ、麗しすぎない……????

 サイド見切れ席だったので彼の横顔を堪能しまくりだったのですが、鼻筋からアゴにかけてのラインが日本人離れしていてめっっっちゃくちゃ綺麗な方ですね……。

『ティガのダイゴ隊員のおにいちゃん』で長野くんの印象が止まっていた半年前の私に、肩を揺さぶりながら、「お前、生の長野くん見たら息止まるぜ」と言ってやりたい。息も止まったし口も開いたわ、長野くんが美しすぎて。この人既婚者なんだぜ……。

 

 あまりにも素敵過ぎて、非現実的すぎて、この3人は本当にこの舞台上に存在しているのか?と、観劇中に何度も我が目を疑うほど現実味が無かったです。テレビの……一昔前風に言うとブラウン管を通して見ているようで、私の角度だけスクリーンになっているんじゃないか?と思いました。もしくはホログラム。

 だってですよ。この舞台にいるこの3人から、ご飯を食べてトイレに行ってイビキ掻いて寝る姿が想像できない。世の40代中年男性の日常生活が垣間見えないほど、ステージ上の彼らは完璧でした。ギラギラ!というよりは、淡い煙のような光に包まれている感じ(霞……?)

 そこから放たれるパワフルな表現力で殴られるんですよ。パワー+テクニックの拳が重過ぎて、こんなの、この3人がもっと好きになっちゃう。無理。つらい。これ以上好きになったらヤバイ。死ぬ。こんな事に今さら気付くなんて……。

 観劇中、この衝撃を始終浴びながら、周りの皆さんよく平常心でいられるなと。私は今すぐ親指を立てて崩れ沈んで、そのあと現実に戻って来られなさそうで怖くて仕方がなく、心を落ち着かせるので一杯一杯でした。この衝撃を何年も受けながら、日常生活も送っている先人のファンの方々を大尊敬。お近くの座席の方々に迷惑(鼻息とか)を掛けていなかったかな……いま思うと不安で仕方がない。申し訳ありません……。

 

 そんな感じで、以上がネタバレ抜きの感想です。

 いや、感想になってねぇぞ!と思われるかもしれませんが、比較対象のない私には、この舞台はネタバレ抜きで感想なんて語れる訳がないのです。「3人のビジュアル良かったぞ~!」だけの感想をペロっと投げて終われない。

 

 ただ、ひとつ言えること。

 観て。早く観て。トニセンすごいから。マジで。

 

 特に私のように、彼ら3人を「ゆるふわアイドルおじさん」という認識が強い方は、絶対に観た方が良い。いや私も彼らをただのおじさんだと思っていた訳ではないのですが、想像以上にカッコよくて、非現実的なほどに舞台が似合う素敵な男性達だった。

 以前から3人の舞台をご覧になっていて、既にその魅力をご存知の方々も、是非。『見たことのないものをつくりたい』と仰った3人のお言葉に、嘘偽りはない舞台だと私は思います。その真偽を、ぜひそのお目で確かめて頂きたい。V6に興味を持って半年のド新規が申し上げております(陳謝)

 今回私も当日券にチャレンジして観劇をする機会を幸運にも頂けたので、都合がつくのならば当日券チャレンジをする価値は大いにあると思います。「お掛けになった電話番号は、現在繋がりにくくなっております」という機械音声を200回近く聞き続けて心が折れそうになっても、観たいという気持ちさえあれば耐えられると思います(涙目)

 

 

 

……さて、以下より本当に公演内容のネタバレを含みます。

 重ねて注意を致しますが、ネタバレが苦手な方、並びにこれからTTTをご覧になる方

 以下の続きを読まれたことに対する責任を、当方は一切負いません。自己責任でお願い致します。

 

 

 それでは、大丈夫な方のみ以下の『続きを読む』よりどうぞ! 

スマートフォンにてご覧の方は、そのまま表示されています)

 

 

 

 

 

 はい、ネタバレはじまります。

 

 

  ええと、こういうレポって書いたことがないので、とりあえず思い出して追えるだけ追いながらつらつらしていきます。観劇中にメモなどを取っていないので(そんなヒマも器量もなかった)不完全な部分が多々あるかと思いますが、何卒何卒。

 パンフレットも購入しましたが、読んでしまうと何も知らない状態の、私の素の感想が流されてしまいそうなので、このレポを書き終えたら読みます。作者の意図を答えなさい的な答え合わせ用。読んだら追記するかもです。

 

 

 まずは舞台から。

 2階のある舞台構造で、2階部分へは上手側の螺旋階段を登る感じで移動。上手側からの入りは、全て2階下に部分に仕切られた向こう側から行われ、正面の席(特に上手側)からは階段に隠れているので見えないと思います。

 1階にはパステルカラーのカラフルな木箱(割れ物注意とかのマークが入っていたり)がたくさん積み重ねてあり、中に椅子などの小道具を隠していたり、場所の区切りとして利用したりと効果的に使われていました。

 それ以外の背景は全体的にシック系。岡田くんが好きそうな感じ。アンティーク木材とまでは言いませんが、仕切りがダークブラウンのレンガ系、螺旋階段や2階の手すりはアイアン系だったり。そんな感じです。というか螺旋階段が超オシャレ。

 

 

 つぎに衣装。

 3人それぞれ基本の衣装がありました。

 

 坂本(三池)→青

 長野(由利)→茶

 井ノ原(長谷川)→白

 

 これで全体がまとめられています。

 で、まずこの配色は『地球』をイメージしているのかな~と思いまして。戸惑いの惑星の3人が地球色っていいですね。この3人だけでなく、本当は地球に住む人間みんなが戸惑っている感。物語が進むにつれて、何故彼らがこの色を与えられているのかを感じ取りました。うん……そうだよねぇ。

 しかし、サイトなどのメインビジュアルのキーカラーは赤と黒なのに、実際にはほとんど使用されていなかった色味だったのがかなり謎。観る前は残虐ホラーストーリーだと思っていたZO!

 服とは関係ないのですが、何故か長谷川だけ『ユキヒコ』(違う可能性が高い……。○○ヒコだったのは確か)というフルネームがありました。二人は上記以外の揺れがありません。何故? 

 

 

 あと、3人とも三池・由利・長谷川以外の役も行います。

 基本の衣装のままもありましたが、主にアクセサリーやカツラなど小道具をプラスしたり、白衣やコートなどを使ったりして役を切り替えていました。

 

 坂本→小学生、先生(教諭)、編集者、ヤ○ザ、田舎の母(女装)

 長野→小学生、先生(教諭)、編集者、マダム(女装)

 井ノ原→教授、マスター

 

 お察しの通り、坂長の女装は客騒然でした。

 長野くんのマダムは可笑しいくらいにハマッているし(「んもぉ~↑」の言い方とか最高すぎてヤバい)、坂本くんのお母さん役も妙に可愛くてヤバかったです(ガコイコの催眠術家庭教師回を彷彿と……)

  特に長野くんの女装って、なぜあんなにも気品というかマダム感が出るのだろうか……オカマでもなく、本当に女性になっているのが純粋にすごい。

 

  今回、一番驚いたことなのですが。えっと、これがおそらく一番のネタバレになってしまうかも。

 それは、3人が金管楽器を演奏なさったこと。

 私はイノッチがギターを弾けて、坂本くんがピアノを昨年習得されたことは知っていたのですが、金管楽器を取り出した時に、えっ、演奏!?するの!?!?と、かなり驚き動揺しました。ええと、音楽や楽器には大分疎いのですが、金管楽器って音を出すだけでも大変なんですよね……?一体どのくらい練習をなさったのか想像も尽きませんが、相当努力されたのではないかな……すごいな……という感動を覚えました。

 そして3人の『新しいことにチャレンジ』というのは、これも指していたのか!と合致して、膝を叩きたくなりました。うん、すごくいい。『楽器の演奏』なら、普通はギターやピアノなどを思い浮かべがちですし、とても良い意味で予想を外されますね。同じ事務所に某農家と某芸人バンドはあれども、金管楽器を全員で演奏するグループはないよなぁとも思いましたし、これでまた新しい裾野というか、新曲などの活動にも広がっていったら素敵だなぁとも思いました。

 坂本くんがトロンボーン、長野くんがホルンなのは形状で何となく分かりましたが、イノッチのトランペットに似たアレ何だろう?(無知厚顔)*1 イノッチが最初に音を出した瞬間、ガコイコのマーチングバンドで坂本くんがトランペットで出した『ドーレー↓』が唐突に脳内再生されてしまい死にそうでした。

 正直に言えば、演奏レベルはさすがにプロとまでは言えませんが、発表会のような雰囲気で見守るのも良いなと思いました。彼らを親目線で応援出来るなんて、そうそう出来ない経験だと思います。これから公演を重ねて、どれだけクオリティが上がるのかを思うだけでワクワク出来ますしね!3人の成長を見に、また観に行きたいなと思える要素の一つですね~( ´ ▽ ` *)

 私が観たこの公演は、イノッチの演奏が一番安定していたように思います。素人目にはトロンボーンは音階を正しく出すのすら難しそうですし、ホルンも見た目以上に肺活量が必要そうですし、どれも大変だろうなぁ……私なんてリコーダーですら音掠れますもの。

 

 

 さて、いよいよストーリーについてです。

 

『心理学』や『超能力』などの精神世界の分野がお好きな方は、とても違和感なく受け入れられるお話だと思いました。オカルトワードで心躍る方は絶対にお好きな感じ。かく言う私もその一人ですが。

 そうでない方は、由利の説明セリフ部分が「?」となるかも。(あ~アカシックレコード的な? でも運動神経を司る肉体の記憶は小脳の役割だからまた別?)みたいな感じで聞くような部分もあったりなかったり。

 特に冒頭で、『最近戸惑っていること』という問いに、宇宙の話を始める長野くんがすごくイキイキとしていて、天文学?いやオカルト系の分野もお好きなのかな?と感じて、その後に続く坂本くんは「占いは好きだけど運命は信じたくない(超能力は信じていないと断言)」と仰り、イノッチは夢のお話をする。この全部、雑誌とかテレビなどのどこかで3人が発言したりしていたような、私ですら何か聞いたことあるぞ、という部分を掘ったのかな、という感じで、これらの要素をまとめたら精神世界のお話になったのかな……。

 

 長野くんの「天の川をF1で走り抜けたらどのくらい時間が掛かるか」という話、発想がモータースポーツ好きな長野くんらしくてすごく好きです。光ですら10万年掛かるっていうのだから途方もないなとは思いつつ、ミルキーウェイをF1で走ったらと考えるロマンチスト長野くん。

 そして人間は誰もが宇宙にあるどこかの星と繋がっていて、死んだらその星で生まれ変わる、というお話。私の脳裏にはアーカイブ星が掠めました。いま、会いに(ry そして「東京じゃあまり星は見えないけれど、空を見上げて自分と繋がっている星を探すのも楽しい」というような長野くんのお話、何だかすごく純粋なところを覗いたような気がします。有限で、でも無数に存在する星の中から自分と繋がる星を探すこと。私が彼と同じ年齢になった時にも出来るかなぁと考えました。

 

 次に坂本くんの「占いは好きだけど、運命は信じていない」というお話。

 占いに一喜一憂する自分は本当に自分自身なのか。その占いと言うのが予知ならば、すでに運命は決まっていて、その流れに抗おうとすることすらも運命なのでは?というお話です。私の脳裏には黒の教団が掠めました。ブラック☆ロr(ry 

  私は、運命というものは『何となくの流れ』だと思います。未来は大体の方向が決まっていても、無数に枝分かれしている不確定なもの。占い師がそれを伝え、聞いた人間が運命の流れを選ぶことによって未来に一票を投じている。そこには確かに、自分の意思が存在していると、私は思いたい。

 人間が占いを聞くのは、大体2パターンに分かれていて、1つ目は宝くじとか株、結婚相手とかを知りたい時。もう1つは、占いの結果によって、自分の意見を確かめたい時。前者は占いの結果の是非を求めますが、後者は自分がどう考えているか整理したい。運命を信じない坂本くんは後者かなぁと。

「運命に操られているみたいでイヤ」と言う坂本くんは強い方だと思います。虫とかオバケとか弱点はあるにせよ、こういう所があるからこの世界でたくましく生きてこられたのでしょうね。うん。

 

 最後にイノッチの「某夢の国にあるVIPのみが入れるクラブ」のお話。

 えっ某夢の国のお話していいの!?と若干焦りましたが、ああ夢オチね、という所に落ち着くものの、このお話が物語にとても重要だったのがまた興味深い。そしてこのクラブ名をもじった場所が劇中で数箇所出てくるので、あ~パラレルってるなぁと思いました。そもそもパラレルなナンバリングされた世界って、ほんの些細な部分しか違わない世界もあれば何もかもが違う世界があって、そういう意味でもトニセンの曲が使われている理由にもなっていたらいいなと。曲は存在していると思うだけでも、何だかその世界に親しみが湧いちゃう。

 そしてこの話が終わる頃には、坂本・長野・井ノ原から三池・由利・長谷川へと人間が移り変わってゆく演出。それまでは、あれ?これネクジェネの公開録音かな?と思ってしまうような、あのテンションが続いてクスクス笑いながら観ていたのですが、流れ変わったな……という空気に。ほんと一瞬で。『役者自身と役自体が交わるような~』みたいな事は事前に知っていたのですが、このことね!とリアルに体験しました。うん、確かにあの瞬間。いま思うと、あれだけ和んでいた空間で観客の息を呑ませるって、演技力がないと白けるんじゃないか……。

 

 そういえば、三池(画家)の高校時代のあだ名が『ミケランジェロ』(あだ名の方が長い……)だったり、大学で超心理学の研究をしている由利が「ユリゲラー」からもじられていたりという部分も面白かったです。確かに変わった役名だなとは思っていたのですが、これ誰の案だったんだろう。

 

 

 お話の主人公(というよりも主軸の人物)は長谷川でいいのかしら。長谷川はもう長谷川ではないけれども。

 長谷川は小説家を目指していたけれども、結局は手紙代筆屋になった方ですが、「誰かの気持ちになって手紙を書いているうちに、自分がどんどん薄れていく」という意味の言葉が、何となく分かるような気がします。このブログもそうですが、文章って自分の気持ちを吐露するものだと思うのです。口に出す言葉よりも、じっくり考えて練ったものを書き表しているのだから、自分の心の奥底から湧いて出てこないと書けないもの。他人が他人に出すお手紙の内容を書くのって、一見簡単そうですがとても難しいことなんですよね。

 そして自分を殺し続けて他人の気持ちを汲み続けた長谷川は、ついに自分自身を見失ってしまって。長谷川は今後もう誰にも成り得ないのかと思うと、とても悲しい。一度人格を失った人間がそれを取り戻せるのかどうかも難しいですし、新たな人格を得るということも無いでしょうしね。長谷川は赤ちゃんではない。でも、心はどこまでもまっ白な赤ちゃんで。話し方もすごく無邪気なんですよね……だから余計に見ていて辛くなる人物でした。

 そしてイノッチとも重ねる部分が多くてですね……。サービス精神の塊みたいなイノッチの過去の諸々を思うと、すごく怖い役だと思うんです。長谷川と向き合えば向き合うほど辛くなりそう……。鏡に向かって「お前は誰だ?」と言う実験を思い出して血の気引きましたよね。ひええ……。

 

 個人的に好きなキャラクターは由利なんですけどね(知識豊富な方が好きなので)学者としてのセリフはすごく印象深かったですし、何より私自身が好きな分野のお話ですし。由利と教授のいる大学行きたいわぁと思いました。長野くん自体がお話されているのを見ている限り、ものすごく知識のファイリングが上手で、話の組み立てが理論的な方だなと感じます。理性的なのに、ひと度興味が湧いたら思考の海に流れていく感じ。私にはない部分なので、そんな要素をそのまま盛り込んだ由利には人間的にすごく惹かれます。

 由利はこのお話で出てくる人物の中では地味な役どころですが、彼がいないと……彼の『知識』がないと物語が着地出来ない所がいいなって思います。3人とも持っている強みとか感情のベクトルが全くちがい、三池は感情的に突っ走り、長谷川は純粋すぎて空想的で、この2人だけでは何も解決しない所を理論的にまとめあげる由利。でも信じていたものを失った瞬間に、何もかも信じられなくなってしまう由利が人間らしくて好き。

 人間的に好きだと思うのは由利ですけど、自分に一番近いと感じて共感出来たのは三池でした。「俺が描きたいと思っている絵は売れない」と言う三池に、「描きかけのでもいいから、ぜひ見せてよ」と言う長谷川。これ、非常に突き刺さるヤツです。分かる。分かるぞ~!

 実際に描いているか?と聞かれると、描いていたとしても途端に自身喪失するんですよね。「これが俺の描きたいやつだ!」なんて言って、鼻で笑われたりして失望されることが一番怖いんですよ。おそらく三池はまだ描いていなかった方だとは思いますが、彼が何かの切っ掛けで描きたいものをキャンバスに下ろしたとしても、それを発表出来るかどうかはその時の彼の地位次第でしょうしね。

 あ、三池といえば立ち振る舞いが思っていたよりも儚いというか、虚ろな雰囲気だったので驚きました。三池は肖像画を描く人間をインスピレーションに基づいて描くので、彼の視線は対象から少しブレた場所を見ている感じなんですよ。この3人の中で一番喜怒哀楽の起伏が激しく描かれているのですが、ニュートラルな状態の三池が一番、人間としてどこか歪な存在に見えます。歪はちょっと違うかな……肖像画のモデルの未来を無意識に絵として描く三池は、普通の人間の由利と長谷川が持つ雰囲気とはちがうように感じられて。特に由利は一番普通の人間に近い雰囲気でした。長谷川は人間だけど、大人ではなくて赤ちゃん。そんな感じ。

 

 ストーリー上、三池と由利が2人で行動するシーンが多いのですが、何となく坂本・長野の関係性を彷彿とさせるような部分が多くて、見ていてニヤっとするような、それでいて切なくなるような、そんな二重の感情が湧きました。

 長谷川の小説世界のバーに閉じ込められたシーンで、由利にアゴで使われる三池がすごく可愛かった。「お前の方が勇気がある!」とか、いちいち言葉も使い様だなぁと思う言葉で三池をヨイショする由利に、「そっか」と素直に受け取って頑張る三池。超かわいい。不思議なトイレのドアを警戒して、真正面を避けて回り込んでからドアノブに手を伸ばす三池。死ぬほどかわいい。最後の方には自ら「担当だからな!」と言い切って手を出す三池。なんだコイツわたしを悶えころす気か。く そ か わ。

 長谷川の最後の依頼主が誰かは、三池と由利がバー会ってとある女性が浮上した瞬間、その前に由利と教授が会話していた内容を思い出して察しました。ただ、個人的にはこのトライアングルが分かっていても、この女性に感情移入をするとか、そういう気持ちにはなりませんでした。彼ら3人という惑星にとっての太陽はこの彼女かもしれないけど……。

 

 

 最後、三池が長谷川の自画像を描いたシーン。

 ここが一番印象に残っているのですが、三池が他の人の肖像画はもうサッサカ描き出していたのに対して、長谷川の時には驚いたように一瞬止まるんですよね。それから描き出す。そして描いている絵を覗いた由利が「おい、三池それじゃ――」と言うセリフを遮るように言った、「言葉にされたらこの絵は自由を失う」という言葉が印象深かった。三池自身が描きたい絵は、もう描けるのだろうか……。

 そして出来たと描き終えると「もう出来たの!?」という長谷川に、「まあな。プロだからな」と返していた三池。これ、演出上の都合であっという間に描き上がったことにされているギャグと取ればいいのか、今まで肖像画を描くことを『訓練(練習、もしくは鍛錬だったかも……そのような意味合い)』と言っていた彼が『プロ』という言葉を使った成長と取ればいいのか悩みました。個人的には後者と解釈して笑えませんでした。

 そして何より、出来上がった肖像画。……これ、私の座っていた席からは見えたのですが、恐らく見えない席がほとんどなのでは……。

 あの、多分ご想像されているかと思いますが、真っ白でした。

 いや、正確にはアタリ線みたいなのは描いてあったのかな? けれども、他の肖像画はキャンバス一杯に黒々と描かれていたのに対し、あまりにも何も……何も無かったです。白い絵の具を塗りたくったのか、はたまた……。そしてそれを見た長谷川が「……そうだね。これは、ボクだね」と、本当にポツリと言うのでもう……。

 そう、長谷川は真っ白。三池の言葉を借りるなら幽霊で、もう誰にも、元の自分にも成り得ない空っぽの人間……。誰にでもなれるはずなのに、自分以外の誰にもなれない。これ以上成長することのないシナプスニューロン。変わることのない、始まりであり終わりの白。うう、このシーン本当に胸が苦しかった……(´;ω;`)

 

 

 

 ……こんな風に思い出すままにポツポツ感想を書いてきましたが、ひとつずつ書いていくのに数日を要してしまってせいでポロポロ忘れています。元々記憶力も良くないので……。私にもっと知識があれば、もっと深く感じ取れてもっと色々と書けただろうなと思うと悔しい部分もあります。おバカな自分が恨めしい。ぐぬぬ

 トニセンの曲のネタバレは?と思われる方がいらっしゃると思うのですが、ごめんなさい、完全に言い訳ですが、履修が間に合わず、全曲把握出来なかったです。ただ、どの曲の歌詞も劇中にピッタリだったので違和感などは全くありませんでした。歌詞の変更などをしていなければ、よくチョイスしたな!というレベルでした。

 それにこの3人の歌に於いては完全に安心しきって聴いていたので、声量すごいなぁとか、安定しているなぁとか、良い意味で評判と予想通りだったので今回は感想があまり……。長野くんが生でこんなにも歌声が強く出せる方だとは思っていなかったので、そこは驚きましたが。恐れ多くも生で3人の歌を聴いて、これから履修したいなと強く思いましたので、CDは近いうちに手元に入れたいと思います。また観に行ける機会を頂ける僥倖に恵まれたら、その時にはこの部分の感想もたくさん書きたいと思います。

 

 いくつになっても新しいことを始めて挑戦し続ける。こういう事が出来るのって、本当に素晴らしいことだと思います。それが多数に受け入れられるかとか、お金になるのかとか、効率重視になったら芸術の発展性がないのは誰でも分かるのに、利益が無いと生きてすらいけないこの現実。それでもいいからチャレンジしたいぞ、という決断を下せる勇気が、何よりも大事なことだと感じました。

 新しいことにチャレンジするって、ひとつところに落ち着かないと言うと語弊もあるしアウトロー過ぎると思いますが、そうではなくタンポポの綿毛のように、自由に飛び立つようなイメージです。鳥に食べてもらう木の実でもいい。私たちファンが鳥となってどこかに発信して、遠いどこかでそれがまた芽吹くのなら。

 いいなぁ。無限大だなぁ(しみじみ)

 

 またTTTを観劇したいし、出来たらいいなという願いを込め、今後もTTTという形態が進化継続することを楽しみに、トニセン3人を今後も応援し続けたいなと思います。

 というか、一度観ただけでは点と点が上手く繋げられなかったですし、引っ掛かる部分が色々あるのでもう一度観たいという気持ちがいっぱいです。私がアホすぎるのかも知れませんが、脚本の策ならばおそるべしG2さん……。

 

 

 こんなにも拙い感想に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

 

*1:フリューゲルホルンらしいです。パンフレット参照。